AutoPostが14年前に投稿 click.duga.jp
時は現代より少し先の話、機械化が進み、人の仕事は肉体より頭脳を使用した仕事が多くなっていた。現代人は身体よりも、精神面でのメディカルケアを必要とする時代になる。需要は供給の増加を生み、メンタルカウンセリングには優れた医者が多くなった。そんなカウンセラー達でも手に負えない患者が居る。それがランクS。異常性二重人格に近いこの症状は、治療する医師たちにも危険が及ぶ事から扱いが非常に困難とされ、平均完治率は1%を下回っていた。しかしそんな中、ランクS患者のみを専門にするサイコセラピストが現れる。彼の名は五月雨樹(さみだれ・いつき)、その独特で異端な治療法からヒュプノティスト(Hypnotist)と呼ばれていた。『強力な催眠によって対象者の全ての記憶と潜在能力を封印し、同様に催眠効果によって新たな性格に調教する』あまりにも奇抜、そして和を嫌い、孤独を好むその性格から、異端中の異端とされた男の、ランクSの治療実績、実に99%。そんな彼の元に、日本から一組の家族が訪れた。患者の名は春川伊織(はるかわ・いおり)。両親達は治療費にしては法外な金を積んだうえで“伊織を消してくれたなら”どんな性格になっても良い、二週間後に引き取りに来る、といって彼女と彼女専属のメイド、真由美(まゆみ)を置いてゆく。彼女の隠された恐るべき人格とは?彼は伊織をどんな性格に変えてゆくのか?真由美、助手として治療のヘルプをする看護士、沢渡加奈。そして主人公。三人は伊織の治療を成功に導く事ができるのか。今、一大サイコカウンセリングが始まろうとしている。
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