AutoPostが14年前に投稿 click.duga.jp
少年と少女。幼なじみのふたり、どこにでもいる恋人たち。よくあるすれ違いを繰り返す素直になれない男の子と、彼の本心を待つ女の子。ある日、デートのすれ違いが二人の心を引き離してしまう。「秀ちゃんにとって、わたしってなんなのかな?」いつもの別れの橋の上で少年の本心を求めた少女の言葉に、そのときの少年は返事をする事が出来なかった。明日伝えればいい――しかし、明日などなかった。「東京封鎖」突如独立を宣言した東京。二人が別れた橋によって『東京』と『千葉』というふたつの場所に引き裂いてしまった。一夜にして行われた日本政府による東京の完全封鎖。まるで国境で引き裂かれたかのように、互いにその声すら届かなくなってしまうふたり。止まってしまった恋。それから二年の月日が流れた……変わりゆく風景と周囲の人々、時の流れに置いて行かれた少年は少女に言えなかった言葉を伝えに行く事を決意する。沈黙した東京へと……引き裂かれても確かに続く恋。あるいは、別れを乗り越えて生まれる新たな恋。「東京封鎖」という特異な状況下、それに立ち向かう少年と少女を通して、恋、すなわち「逢いたい気持ち」を描いていく物語。
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