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やくり 夜ノみつき うろ 藤原組長 八雲意宇 如月聖 シミュレーション
ラウルバーシュ大陸中原西方・ルノーシュ地方には、ある伝承が語り継がれている。遥かな昔に、数々の偉業を打ち立てたひとりの海賊の物語。曰く、世界中の海を渡り様々な金銀財宝を蒐集した。曰く、人知を越える魔神をも単独で討ち滅ぼした。曰く、なみいる海賊を従え、この地に国家を建設した。すべての欲望を叶えた偉大なる海の王。その名をガウテリオ・ボネッツィという。大海を支配した珊海王(さんかいおう)の伝説は、未だ幕を下ろしていない。数百年を経て魔力が満ち足りる刻、王は幽霊船を率いてその姿を顕現させる。証を集めよ、さすれば王への謁見が叶う。呼応するのは、六つの円環。幽霊船が漂う間のみ、円環は光り輝き所有者を導くだろう。証を揃えし勝者の望みを、王はすべて聞き入れる。そんな、寝物語に話されるような昔噺。『近海に幽霊船が現われた』その報せを受けて、近隣の人々は色めき立つ。他者を降して力を示せ、夢を求めて円環を揃えろ。王がふたたび姿を隠してしまう前に此度の円環が指し示すの願いの道は、如何なる物語を切り開くのか。伝説との邂逅が、いま始まりを告げる。
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