AutoPostが8年前に投稿 click.duga.jp
有名な私立学園の教師になりたくて単身都会へと移り住み、周辺の学園で下積みを重ねて数年。待ちに待った転勤の知らせに思わず期待が高まった。が、その辞令を見て愕然とする。新たな勤務地は辺鄙な田舎町。希望とは正反対の場所である。とはいえ上からの命令、 不服ながらも新しい職場へと足を運んだ。そこで目にしたのは、小さく古びた校舎。あまりの寂れ具合に落胆の色を隠せないまま先生達に初日の挨拶を済ませ、居候先の橋本家と向かった。新学期。初めて教壇に立ち、教える程しかいない学生の前で自己紹介を行うと、思いがけない人の温かさが返ってきた。都会のピリピリとした教室の空気と違い、しばらく忘れていた家族のような温かさ。僕の気持ちは、次第に揺れ動いていった。
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