AutoPostが8年前に投稿 click.duga.jp
前方には海、後方には山脈がそびえる五条町。町と称しているがその実、村に毛が生えたようなもの。人口も5000人を超えているのか疑問の余地があった。そんな町に訪れたのは、長らく放浪の旅に出ていた九条薫だった。とある事情から家を飛び出し、日本各地を転々としていた。しかし酷暑の昼下がり、五条町で一稼ぎ目論んでいた薫は熱気にやられて倒れてしまう。そんな薫に救いの手を差し伸べたのが、町のシスターである汐宮ルシアだった。世話になったからには恩を返さないと気が済まない。そんなチャンスを待って、しばらく落ち着くまで町に滞在することになった。そんな中、後を追い掛けるように現れた薫のいとこ、九条乙女。そして不思議な双子、冬月小菜・時雨との出会い。薫は、ずっと探し求めていた。生まれて初めて手にした自由の使い方を。縛られた運命から開放されるための答えを。降りかかる偶然の数々は、運命の女神の仕業なのか。それとも――。
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