AutoPostが11年前に投稿 click.duga.jp
何かが、おかしい――。本土から船で2時間の小島。母子家庭に育ちながら母を亡くした結城七海は、伯父である晴彦に引き取られ、その島へとやってくる。晴彦の家は島では“本家”と呼ばれ、七海もまた“お嬢様”として島民たちに受け入れられた。しかし近頃になって、妙な視線を感じる。まとわりつくような、粘り付くような視線が肌を撫でる。考えすぎかと思っていたが、それは決して気のせいではなかったようだ。ある夜、晴彦に呼び出された七海は、祭りに使う巫女装束を着させられた。信頼を寄せる伯父の言葉に素直に従う七海。だが次の瞬間、七海は晴彦に組み伏せられていた。恐怖よりも驚愕に、七海は悲鳴を上げる。その七海をいつの間にか、島民たちが取り囲んでいた。助けを求めようとした時、七海は気が付いた。自分を見つめる、島民たちのその視線。ここしばらく自分を悩ませていた視線の主が、島のどこにでもいる島民たちだったということに。だがそれこそが悪夢の始まりであることに、七海はまだ気付いていなかった……。
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