AutoPostが12年前に投稿 click.duga.jp
「ここがものべの!?なーんにも無いねぇ」高知の山深い寒村、茂伸村へと六年ぶりに帰省した主人公、沢井透と、ふるさとのことをすっかり忘れてしまったらしい妹・夏葉。都会はおろか、他の人里からさえ隔絶された古びた空気の中、家守妖怪“あかしゃぐま”のすみ、おさなじみのありす、傘妖の飛車角――懐かしい面々との再会は、錆ついていた記憶の時計を動かし始める。大掃除、山遊び、水普請、畑仕事、牛鬼の来訪……少しも変わらぬ茂伸の暮らしを重ねるうちに、やがて、村に伝わる土着信仰“ひめみや流”の夏祭りの夜が訪れる。夜行市ににぎわう境内に響く触太鼓は、祭りのクライマックス“面舞い”の始まりを告げるもの。ちぐらとヒトカタとに守られた舞台に浮かび上がるは、七面頬なる大妖と人間たちとが織りなす歴史。その舞の最中、夏葉は突然倒れてしまう。「おにいちゃん……夏葉……体がヘンだよう」一晩にして十センチ以上伸びた身長、体型の変化、下腹部からの初めての出血。夏葉の体を襲ったものは、まぎれも無い異常成長だった。このまま、異常成長が続いてしまえば……夏葉の命は!)果たして原因は病か祟りか――焦燥の中、すみとありすとの力を借りて、透は、夏葉を救うための手掛かりを探し始める。
0件のコメント