AutoPostが12年前に投稿 click.duga.jp
たとえば、窓の外の星を見つめているとき。たとえば、一日のおわりに秘密の日記を書いているとき。不思議な出来事は突然空から降ってくる――。騒がしい街には、電車で数駅。ほんのちょっと不便だれど、静かで展望台があって、流れ星がたくさん見える……そんな町、舞方市星ケ丘。澄んだ空にまい散る星たちを見て、ここは『世界で一番星に近い町』と呼ばれている。そんな星ケ丘にひとつだけある学校「星城学園」に通う石蕗正晴は、少しだけ不器用だけど、どこにでもいる普通の男の子。学年も変わって何もかも新しくなる季節、五月のある日――正晴の生活は180度変わってしまう。それはふたつ――……ひとつは、クラスメイトたちと仲良くなること。新しくなったクラスで、今まで一度も話したことのなかった同級生たちと話すこと。不器用な正晴には、それは少しだけ難しいことだった。そしてふたつめ。あるハプニングから、もうひとつの「自分」ができてしまったこと……。怪しいジュースのせいで、正晴は日が暮れると小さな羊のぬいぐるみになってしまうのだった!!元に戻れる手段がただ一つ。この町に流れ星とともに降ってくる『星のしずく』を集めること。『星のしずく』を集めることができるのは、不思議な杖に選ばれた、特別な女の子――。そしてその「特別な女の子」は、クラスメイトの秋姫すももだった。今まで話したこともなかったクラスメイト。だけど正体を知られたら、永遠に普通の人間には戻れない。昼間は不器用な男の子「石蕗正晴」として。そして夜になれば羊のぬいぐるみ「ユキちゃん」として。星のしずくと初めての恋がつづる、不思議な物語の一ページ、いま始まる――。
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