Collection~ReBIRTH~

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まめ 日高真一 アドベンチャー

僕が<彼>と出会ったのは、本当に、ほんの偶然だった。もしかしたら、惰性で毎日を繰り返している僕を、<彼>は看過していたのかもしれない。「それじゃあ、また」約束とはいえないほどの気安さで<彼>と別れ、また出会う。会ってすることと言えば、ただ、他愛のない会話。それは宇宙論だったり、宗教論だったり。普段は考えることもないようなことだったけれど、<彼>は博識で、僕にとってはつまらない日常よりもずっと興味深いことだった。そんなある日、<彼>が僕に言った。「そうだ、君にいい物を見せてあげようか?」「これは夢だよ、それも、とびっきりの悪夢」誘われた<彼>の家で待っていたのは、大きな硝子瓶に浮かぶ裸身の女性達だった。<彼>は言う。「僕はね、夢を集めているんだ。それも、女性の見た性的な夢」「……悪夢って言った方がいいかな」<彼>がそう言って、唇の端を歪める。それは、可笑しくて仕方がない、そんな表情だった。「ぜひ、君にも見てもらいたいと思ってさ」硝子瓶から目が離せないでいる僕の耳に、<彼>の声が染み込んでくる。「……きっと、気に入ってもらえると思うよ」

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