AutoPostが13年前に投稿 click.duga.jp
輝く月、燃ゆる夕日。それは決して相容れる事無く……時代は大正。明治と昭和の狭間にある、ほんの僅かなその時代。ひらひらと紅く、黄色く木の葉が舞い降りる季節。帝都からやって来たのは一人の青年。一つの大きなトランクを抱え、にこやかに街並みを眺めている、人の良さそうな青年。ただ父から言われ、たどり着いたその街。好奇心に心躍らせながら向かった場所は、何処か懐かしささえ感じさせる。出会うは少女。二人の少女。流れのままに過ごす日々の中で、青年は一人の少女とやがて心通わす。だが、それは偶然ではなく必然の恋。青年はこの街にやって来た本当の理由を知ることになるだろう。拭えぬ運命に戒められ……大切な何かを失ったとしても……それでも、ほんのひと欠片の幸せを追い求めた、少女と青年の物語が、今そっと幕を開ける……。
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