AutoPostが13年前に投稿 click.duga.jp
麻人「あかね、君のことが好きだ…」あかね「……わ、私もっ……私もね、麻人のこと……」それから始まった俺達の関係。4年間の交際期間を経て、大学を卒業と同時に、俺たちは同じ屋根の下で暮らすことを決めた。俺は出版社へ就職。あかねは夢を実現させるために専門学校へ。あかね「私の絵と麻人と文章でね、一緒に本を作るのが夢なのっ♪」あかねの笑顔。俺の一番大切な宝物。一番失いたくない物。どんなに忙しくても俺たちはお互いを信頼しあっていた。愛し合っていた。こんな愛しい日々がずっと続くものだと思っていた。そう、アイツが来るまでは……。――数日後。麻人「ただいま……」扉のバタンと閉まる音だけが玄関に響く。しばらくしても答えは返らなかった。返ってくるはずの答えが無いことに違和感を覚える。麻人「……………」あるはずの靴が無い。部屋の方にも気配は感じられない。そこにあるのは静寂だけ。張り詰めた空気が俺を不安にさせる…。麻人「(おかしい……。今日はバイトは休みのはずなのに……)」そういえばアイツの靴もない。麻人「(一緒に出かけているのか……?)」そう思うと胸がチクチクと痛む。……思わずよからぬ事を考えてしまう。胸の痛みがズキン、ズキンという鈍い鼓動に変わる。アイツとあかねは幼馴染同士だ。そんなことあるはずが…。麻人「どこに行ったんだ、あかね……」俺はガランとした部屋に佇み、一人呟いた……。
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